京都鉄道博物館

 京都鉄道博物館は今年の四月にオープンしたばかりの鉄道博物館で、今まであった梅小路蒸気機関車館の隣に造られ、一体として見学できるようになった施設になります。その代わり大阪にあった交通博物館は廃館となり、展示物の一部はこちらに展示されています。かつて神田にあった交通博物館も大阪の交通博物館同様に、鉄道に特化した博物館ではなかったのですが、京都鉄道博物館に移って埼玉の鉄道博物館同様に鉄道に特化した博物館となっております。という訳で初めての京都鉄道博物館に出発進行!






京都鉄道博物館
 
京都鉄道博物館は梅小路公園に隣接してあり、園内には京都水族館もあったりします。梅小路公園内には京都市電が展示された市電広場があり、カフェや売店、案内所として利用されています。また、石張りの床には当時の路線図も彫られており凝った広場となっています。

京都鉄道博物館

 鉄道博物館の入館料は大人1,200円ですが、梅小路機関車館も見学できることを考えるとお徳な設定かと思います。しかし、開館して間もないせいか多くの人で溢れています。入場券を購入するのも長蛇の列なので、前売り券を購入しておくとスムーズに入場できると思います。まぁ、列の長さ割には早く進むから5〜10分も待てば入場できるでしょうか?




プラットホーム


 入口を入るとプラットホームにC62蒸気機関車やDD54機関車、0系新幹線が展示されています。屋根付きなのでコンディションが良く保たれそうですが、綺麗にリペイントされているせいかリアル感に欠ける気がします。とは言うものの0系新幹線は外国人観光客にも大人気で、世界に誇る高速鉄道のさきがけとなった車両ですから当然ですね!



クハ86&103系 【画像上】 
 
湘南カラーのクハ86は東海道本線や山陽本線で活躍した車両で、昭和25年製の日立製作所製だそうです。オレンジ色の103系はかつて中央線で走っていたので馴染み深い車両になりますが、これは大阪環状線で使われていた車両になります。



500系 【画像上】 
 
尖ったノーズが特徴的な500系車両は平成8年製の我らが川ア重工にて造られた車両になります。山陽区間で営業速度300km/hを誇った500系車両ですが、先頭車両のノーズが長く座席数が少ないだけでなく、前側に乗降用扉がなく乗降に時間が掛かるなどの使い勝手の悪さや、快適性と製造コストの問題からより快適で性能の変わらないN700系にバトンタッチされています。



581形 【画像上】 
 
特急型寝台列車として活躍した581形列車は、はつかり型と呼んだりしていた車両で、昼は特急、夜間は寝台列車として運用が可能な車両です。展示車両は昭和43年の日立製作所製で大阪と博多を結んでいた月光になります。ベースとなっているのは583形で関西から九州を結ぶ路線用に60Hz対応にしたのが、この581系になります。



489形 【画像上】 
 
長いノーズの国鉄型特急列車はボンネット型の489形になります。489系というと碓井峠の協調運転用の「白山」や「あさま」を想像しますが、こいつは大阪と富山を結んでいた雷鳥で昭和46年に東急車輛にて製造されたものになります。やっぱ、昭和の時代の特急と言えばこのボンネット型の特急で決まりしょう!




蒸気機関〜電化

 画像上の1800形蒸気機関車はイギリスより輸入された勾配区間用の蒸気機関車で、明治14年にキットソン社で造られた車両になります。画像下はEF52形直流電気機関車で昭和3年に日立製作所にて造られた車両だそうです。どっちの車両も大阪の交通博物館から引っ越してきたみたいですな・・・



100系 【画像上】 
 
初代0系新幹線の後継となったのが、この100系新幹線になります。JR東海のCMで牧瀬里穂や深津絵里がホームにて恋人との再会を演じた車両としても馴染み深いかと思います。こうやって眺めていると、まるで山下達郎のクリスマスイヴが聞こえてくるようだ♪





こだま&くろしお


 151系首チョンパ「こだま」と「チキチキマシン猛レース」のケンケンみたいなキハ81「くろしお」ですね!2両とも大阪の交通博物館に展示してあったものを持ってきたみたいです。交通博物館時代の首チョンパ151系はヘッドマークが「こだま」ではなく「つばめ」だったはずなので付け替えているみたいです。両車両ともに綺麗にレストアされています。



昭和の駅 【画像上】 
 
キハ81が停車するプラッとホームには昭和の木造駅舎が再現されています。まぁ、特急が停車するような駅の駅舎が、このようだったかは疑問が残りますが、あくまで架空の駅なので突っ込まないことにしましょう!



DD51 【画像上】 
 
DD51は昭和47の日立製作所製になります。出雲のヘッドマークがあるので電化される前のブルーとレインを牽引していた車両を再現したのでしょうか? 普段見ることのできない車両下も見ることができますが、オイルが垂れてくるのかアクリル板でカバーがされています。



EF66 【画像上】 
 
EF66は昭和49年の川崎重工業製の電気機関車になります。富士のヘッドマークがあることから、かつて東京→西鹿児島の最長区間を走っていたブルートレインをイメージしているようです。こちらも車両下を見学することができます。




トワイライト
エキスプレス

 大阪→札幌間を結んでいた「トワイライト・エキスプレス」の車両も展示してあります。今年の3月で運行を取りやめしていますが、こんなところにあったんですね! 日本海側を北上する寝台列車は風情があったろうに残念ですな・・・サロン室も上部から見ることができます。



グランクラス 【画像上】 
 
新幹線のグランクラスも展示されていますが、イベント時しか入ることができないようです。車体側面はアルミハニカム構造となっており、鉄ボディの初代0系とは随分異なります。軽くはなったものの車体強度は0系の方があるみたいです。



運転台 【画像上】 
 
運転台も多数展示してあり自由に座ったり触ったりすることができます。画像上右は初代0系新幹線の運転台ですね!横向きのアナログスピードメーターが時代を感じさせます。このコーナーは多くの子供達で賑わっていました。




トロッコ
 
 500系新幹線の横では足こぎトロッコに乗ることができます。映画レールウェイズでは中井喜一も畑電の線路をこいでいましたね! まぁ、このくらいの距離であれば苦になることもありませんが短すぎて面白くありませんな(苦笑)実際の線路を足こぎトロッコで走ることが出来る施設は旧神岡鉄道のレールマウンテンバイクをはじめ各地にありますので、そちらの方に行くことをお勧めします。



1階展示物 【画像上】 
 
1987年の国鉄民営化の時のヘッドマークでしょうか?JNR(japanese National railwayas)マークも懐かしいです。国鉄時代の特急を代表する「こだま」のヘッドマークや特急のTをモチーフにした特急エンブレムもいい感じですね!



2階展示コーナー 【画像上】 
 
2階展示コーナーは車両以外の展示物となっており、改札から信号機に至るまで様々な展示物で埋め尽くされています。その仲でも今となっては貴重なマニアなら喉から手が出るほど欲しいと思われるヘッドマークも多数展示されています。




ジオラマ

 鉄道博物館といえば何と言ってもこの巨大ジオラマでしょう! 子供に一番人気の展示物と言っても過言ではなく、朝昼夕夜と情景変わる中を走行するHOゲージ車両に目を輝かせています。人気のコーナーだけに整理券がないと見学することができませんが、プラレール世代の子供達にはリアルすぎるジオラマは憧れそのものと言えるでしょう。自分の幼少の頃を思い出しますな・・・



屋外展示場 【画像上】 
 
屋外展示場はトワイライトプラザとなっており、トワイライトエキスプレスを牽引したEF65をはじめ、昭和38年の東芝製EF58機関車やブルートレインの客車などが展示されています。



梅小路蒸気機関車館 【画像上】 
 
歩道橋を渡ると梅小路蒸気機関車館に行くことができます。梅小路機関区では扇形車庫に多数の蒸気機関車展示されており、動態保存されているC61スチーム号にも乗車することができます。こちらの様子は以前と変わっておりませんので、詳しくは梅小路蒸気機関車館を参照して下さい。




東寺

 鉄道博物館の屋上からは東海道本線や東海道新幹線を見ることができます。東寺をバックに走るN700系車両は京都のイメージにぴったりですね!JR東海のCMの「そうだ京都に行こう!」のキャッチフレーズが聞こえてくるようです。自分も中学校の修学旅行は京都だったから感慨深いものがあります。まぁ、自分時は0系だったけどね(苦笑)






編集後記

 今年開館したばかりの鉄道博物館は如何だったでしょうか?展示車両も関東とは異なる点も興味深いですが、外国人の観光客がいるのも京都ならではの光景です。関西圏ではJRより私鉄の方が発達していますが、JR西日本が管理運営しているだけに展示車両はJRのものに限られるので、関西圏の方には物足りなく感じるかもしれません。大阪の交通博物館の昭和な雰囲気もあれはあれで良かったのですが、交通博物館から鉄道博物館となって鉄道以外の展示物はどうなってしまったのか気になるところです。とは言うものの梅小路蒸気機関車館と合わせると日本最大の鉄道博物館になるかと思いますので、興味のある方は一度れてみては如何でしょうか?















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