’09小鹿野町訪問記

 小鹿野町は埼玉県の秩父地方にある小さな町で、「ウェルカムライダースインおがの」として全国的にも珍しく自治体が町興しの一環としてライダーを歓迎している場所である。バイク乗りと言えばかつては反社会的人種または悪の根源として扱われており、とても歓迎される輩ではなかったが、昨今のライダーの高年齢化のせいかライダーの社会的地位も向上していると思われる。とは言うものの、とかく頭の固い自治体がこのような柔軟な取り組みをしている事自体珍しく、今回初めて小鹿野町を訪れてみることにした。




正丸峠 【写真下】
 所沢から国道299号線を秩父方面に北上していきます。途中、「バリバリ伝説」でグンとミイちゃんがバトルした正丸峠に寄り道してみますが、はっきり言ってとんでもないウンコ道でとてもワインディングを楽しめる状況ではない。グンみたいにガードレールキックターンしないと曲がれない? そのせいかバイクではなく自転車でトレーニングしている人が多いので注意が必要です。


国道299号線 【写真下】
 国道299号線は秩父手前までは川沿いに緩やかなコーナー続くとても気持ちにいい道ですが、交通量が多いのでくペースアップが難しく、途中では日曜日にも関わらずおまわりさんが熱心に「ねずみ取り」を仕掛けていました。画像は秩父市街から小鹿野に向かうR299です。


小鹿野町役場 【写真下】
 
オートバイを「まちおこし」にしている小鹿野町役場です。庁舎正面玄関のすぐ横にオートバイの駐輪場があり、オートバイをデザインしたOGANOロゴがペイントされています。このマークはちゃんと商標登録されており、使用するには役場の了承を得なければ使用することが出来ません。


小鹿野町役場 【写真下】
 役場の入口には
ウェルカムライダースインオガノ!の看板があり、庁舎の隣には公衆トイレも完備した立派な案内所&休憩所があります。ここで休憩するとと共に町民のおじさんから情報収集をして「わらじかつ丼」の老舗「安田屋」の場所を教えて貰います。


オートバイ専用駐輪場 【写真下】
 流石にオートバイを
町興しにしているだけあって、街の中心にオートバイ専用の駐輪場が設置されています。ここに、バイクを置いて「わらじかつ丼」の店にも歩いて行けます。ヘルメット用のコインロッカーも完備されているなんて夢のような待遇ですね!こんな立派でなくて良いので駐車禁止を取り締まるだけでなく都内にもバイク駐輪場を沢山造って貰いたいです。


グッズショップ 【写真下】
 まちおこしのグッズはステッカーやTシャツ・帽子等があり町役場の公認ショップで購入できます。丁度通りかかった幼児の三輪車にもOGANOロゴが!まさか三輪車もグッズとしてラインナップしている?と思いきやステッカーを貼っただけだそうです。


わらじカツ丼の店 【写真下左】
 
老舗の「安田屋」は裏路地にあり場所が分かりずらいものの沢山のお客さんで賑わっています。近くにも無料駐車場があるのですが・・・管理人が着いた時(午後1時)には既に売り切れ〜でした(涙) 夕方には再度食べられるみたいですが、そんな時間まで待ってられないので安田屋に行くなら12時前必着です!
わらじカツ丼の店 【写真上右】
 
「安田屋」がタイムオーバーなので二件目のメイン通り沿いの喫茶「昭和」さんに行ったところ・・・本日休業でした。仕方無いのでバイクに乗り三軒目の「たじま」(画像がありませんが)に行きますが本日貸切ぃ〜だそうで、だんだん時間だけ過ぎて悪循環しているような・・・でも食べ歩きマップによると小鹿野には15店舗程「わらじかつ丼」の店はあるみたいです。


春雷 【写真下】
 
結局、「たじま」の斜め向かいにある中華料理屋の「春雷」に入ることに!中華料理屋だけに味噌汁ではなく中華スープです。お味はというとボリューム満点で肉もすごく柔らかいです。またソースカツ丼ほどソースがしょっぱくないので食べやすいです!でも地元の人はあまり食べないのかなぁ?


春雷 【写真下】
 
流石にウェルカムライダースと言っているだけに、ライダーには食後のリポビタンDのサービスです。レジ横にはOGANOグッズのヘルメットと帽子が飾ってありました。わらじかつ丼のお店はどこもこの赤いのぼりが立っていますのでこれを目印に探しましょう!


バイクの森おがの 【写真下】
 
今回のメインディッシュ「バイクの森おがの」です。ここは世界中のレアなバイクが展示しているだけでなく、温泉とレストランが併設されています。駐車場ではイタリア製小排気量車のモトビ倶楽部がミーティングをしていました。百台規模は難しいですが数十台程度までならオフ会やミーティングも開催できそうです。


バイクの森おがの 【写真下】
 「バイクの森おがの」は小鹿野町所有の建物を指定管理者制度を利用して民間による行政サービスを行っている施設です。元々は既存温泉施設の老朽化から建替えが必要になったものの、昨今の経済状況悪化により運営を継続することが困難になり、民間に施設運営を任せているようです。


館内 【写真下】
 
館内入口はこのようになっています。ビバンダムも小鹿野のもうひとつ名物歌舞伎をモチーフとしたペイントが施されています。ロスマンズのレーシングスーツは八代俊二選手のもので、このミュージアムの入場料は大人千円です。


カドヤ直営ショップ 【写真下】
 館内にあるカドヤ直営ショップでEさんはウォレットが気になるようです。レザーウォレットストラップはどこに着けるの?と聞かれたので鼻に着けるんだよと言ったら早速鼻に装着しようとするノリのいいEさんです。結局、ウォレットとストラップをお買い上げ〜です!これで少しは小鹿野町のお役に立てたかなぁ〜?


ドラッグマシン 【写真下】
 
館内に展示してあるドラッグバイクは跨ることが可能です。初めてドラッグマシンに跨りましたがポジションは跨るというよりはへばり付くといった感じです。エンジンは空冷GSX系の4バルブです。


展示バイク 【写真下】
 
「バイクの森おがの」はトマトモータースという東京でドカティディーラーをやっているショップが指定管理者となり「バイクの森おがの」という別会社を興したそうで、展示バイクはレアな英国車やイタ車がメインです。外車党ではない管理人には馴染み深いくバイクは少なくモテギのコレクションホールの方が馴染み深いです。


HONDA RS1000 アグスタ


歴代 TZ ジョン&パンチでお馴染みのZ1000P


般若の湯 【写真下】
 モーターサイクルミュージアムを見学した後は併設されている「般若の湯」に入ります。料金は別途6百円かかりますが、他にお客さんが少なく露天風呂は貸切状態でした。管理人は風呂に入るとバイクに乗りたくなくなるので、あまり温泉に入ることがないのですがたまにはいいですね!


大広間 【写真下】
 
温泉に入った後は大広間で休憩です。温泉の後にまったりするにはいい場所で、本来ならビールを飲みたいところですが我慢です。ミュージアムにはリストバンドで再入場可能で以前のTOFテイストオブフリーランスと同じシステムですねぇ〜


編集後記

 いくらライダーの社会的地位が向上したとはいえ、このような取り組みをしている小鹿野町の理解と勇気に敬意を払いたい!今回は梅雨時期で決して良い天候というわけではないのに、沢山のライダーが訪れていたのは事務局の小鹿野町総合政策課計画推進室の努力の賜物だろう。名物の「わらじカツ丼」と共に経済効果は計り知れないものがあるが、継続して来客者数を確保出来るかが今後の課題であろうと思われる。しかし、我々が最も気を付けなければならないのは、決して町内で事故を起こさないことである。もし、事故を起こして町民を傷つけるようなことがあれば町議会等で問題になり、担当者が責められるだけでなく町興しそのものが消滅してしまう可能性がある。この取り組みは小鹿野町の努力だけでなく我々の運転マナーにもかかっていることを肝に銘じると共に、同じような取り組みをする自治体が増えることに今後期待したい。








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