アサマヒルクライム 2015

 長野県の小諸で行われたアサマヒルクライムに行ってきたので、その様子をご紹介したいと思います。海外ではヒルクライム競技は結構行われていますが、日本では公道占用許可や安全性、所管行政庁の許可の問題から開催されることは珍しいようです。箱根のターンパイクなんかは民間の有料道路なので、非公開でヒルクライムが行われたりしているようですが、自治体や国が管理している道路だと難しいようです。ということで、初めてのヒルクライム観戦に突撃です。





 小諸と言えば何と言ってもエンドレスでしょう!土屋圭一の地元としても有名ですね!しかも、現行車じゃなくてS30Zというところがシブいやね!派手なカラーリングからすると競技占用車両といったところですかね?バイク業界だけでなく車業界も旧車ブームか・・・とは言ってもバイクと異なり海外から仕入れることは左ハンドルや輸送費の問題があるので、今後増えることはないでしょうね・・・




 ヒルクライムというと外国製の旧車のイメージが強いのですか、スーパーカー(死語)も数多く参戦しています。フェラーリ・ディノ246GTといった名車だけでなく458といった最新の車両も出場するようです。ポルシェブースではかつての935ターボを彷彿させるマルティーニカラーの991を筆頭に台も・・・英国の高級車アストンマーチンも3台体制で、各ブースとも億越えですな(汗)




 フェラーリやポルシェ、アストンマーチンなんて子供の頃は図鑑の中だけのスーパーカーでしたが、今では都内じゃ珍しくなくなりました・・・ということで有り難味もさほど感じませんが流石にブガッティは見かけることは皆無ですね・・・なんてったってベイロンは1億円超えらしいですから・・・これ一台でポルシェ991の3台分(汗) 仕様によってはもっと高いのもあるらしくビートたけしも買ったとか?



 公道とはいえクローズドコースなので、サーキットでしか走行できないような車両もエントリーしています。流石にフォーミュラー日本やスーパーGTといった国内最高峰の車両は出走しませんが、F3クラスの車両は何台かエントリーしています。でもサイドカーは初めて実車を見たなぁ・・・どんな走りをするのか楽しみです。



KTM & ロータス 【画像上】
 KTMのクロスボウやロータス2イレブンといった公道走行可能な、ほぼレーシングカーといった車両も出走します。これって当然幌も無いんだろうな・・・軽量なボディとコンパクトな車体で峠を走らせたら最高に楽しいだろうけど、割り切るには勇気がいりますな(汗)



マセラティ 【画像上】
 マセラティMC12はエンツオフェラーリをベースとしたレーシングカーで価格は1億円超だとか・・・6.0L、V12DOHCで632PS、最高速は330km/hだそうだけど、過去にはスーパーGTにも参戦する予定もあったらしい・・・もう10年前の車になるので、こんな時くらいしか走らせる機会が無いだろうけど(苦笑)




 現行車だけでなく古いロータスも出走しますよ〜 ヨーロッパとエランはエンスーには定番の車両ですね!マッハGOGOに出てくるような車両はロータスイレブンだそうです。公道走行は可能みたいですが、幌無し・フロントガラス無しで気持ち程度にスクリーンが付いているだけだから、ヘルメットまたはゴーグル無しでは走れないだろうなぁ・・・まぁ、元々はルマン用に開発されたモデルなので仕方ないけど(苦笑)



ルノー & アルファ 【画像上】
 ド派手なアラルピーヌA110とアルファの1300GTAですかね?ナンバーが無いことからサーキット仕様かと思います。流石にナンバー付でもこのカラーリングで公道を走るのは勇気がいるといったところか・・・




 ヨーロッパ車だけでなくアメ車も・・・フォードGTでしょうか?スタイリング的にはスティーブ・マックイーンの栄光のルマンに出てくるGT40のようですが、こいつは2000年代に発売された車両で、V8DOHCスーパーチャージャーのパワーユニットが558PSを発揮するそうな・・・6MTに1.5tの車重で、いかにもアメ車といった感じです。最近のアメ車は過去のデザインを踏襲した車両が流行りみたいですな



 漫画「GTロマン」にも出てくるマーコス・ミニも出場します。何でも日本のチェッカーモータースがマーコス社に造らせたチューンドミニだそうだけど、お世辞にも格好いいとは言い難いです(汗) 画像上右のゲゲゲの鬼太郎に出てくる一反木綿みたいな車は何でしょうか?ユーノス辺りの外装をいじったものかな?



 1970年頃の三菱コルト・ギャランですかね?当時のラリー色が強くイメージした車体がいい雰囲気です。モスグリーンのゼッケン64番はホンダのS600かS800ですかね?こいつもナンバー無しなのでサーキット専用車両と思われます。



 とっても綺麗なアルファロメオ・ジュリアスパイダー!とても自分とほぼ同じ年齢の車とは思えないほど綺麗なコンディションでしたね!画像上右の白い車はアメ車っぽいけど、アストンマーチンV8です。名前の通りV8、5340ccでアメ車っぽいエンジンですがDOHCだったりします。




 車だけでなくバイクだって走りますよよ〜 実際に走ったかどうかは知らないけどホンダさんはRC213Vを展示! その他には出たばっかのカワサキH2!流石にドノーマルだったけど、新車を間に合わせてエントリーした熱意にアッパレ! また、アメリカのパイクスピークのヒルクライム出場車両のようなダートトラッカーも出走しますが、パイクスピークも一部ダートから全面舗装になったからねぇ〜



 パドックの雰囲気はこんな様子。黄色のフェラーリF355もいい感じですね!出走するかは別として真っ黒なディーノ246GTもいい雰囲気です。初夏の日差しの中、晴天の高原でヒルクライムは、出走しなくても皆さん楽しいそうです。



 
 さて、パドックを見学したらシャトルバスにてギャラリーコーナーに移動します。まず出走車がスタート地点に向かって下っていきます。皆さんギャラリーに向かって手を振ったりして、サーキットレースのような緊迫した雰囲気は皆無です。911GT3にコブラ(レプリカ)やフォーミュラカーだって走ります・・・って、ここは紛れも無く公道なんだけどなぁ 不思議な光景です。
 



 さてヒルクライムの始まりです。黄色いレクサスLFAとランボルギーニ・ガヤルドも登っていきます。流石に車両価格がいい値段するだけに走りの方は大人しいですが、こういうイベントは速さが全てではないので、これはこれで有りでしょう!
 
 アストンマーチンのザカードも走りますよ〜 さすがV型12気筒でリアタイヤから白煙を上げながらコーナーを立ち上がって行きます。まぁ、これだけタイヤがホイールスピンしているのにテールが流れないということは、ただ単にノンスリが効いていないだけか・・・とはいうものの、これだけ高価な車両を公道で惜しげもなく走らせてしまう太っ腹に拍手!



KP & MINI 【画像上】
 かつてはハチロクと並んでドリフトマシンだったKP61も走ります。TRDのオーバーフェンダーは、かつての富士ツーリングカーレース(グランドカップ)を彷彿させますが、どうもセッティングが決まっていないようで、苦しい走りでした。その他には定番のミニクーパーも走ります。



ロータス 【画像上】
 葉巻型のフォーミュラカーはロータスでしょうか? フォミュラーカーの走行をこんな間近に見る機会はめったにありませんが、サウンドは、まるで鼓膜を突き破るような爆音です・・・こりゃ、冗談抜きで耳栓がいるな(汗)



 
 ポルシェ993も派手に横むいてますが、古い911だってカウンターを当てて立ち上がっていきます。ポルシェだけでなくフォーミュラーだって・・・あまりフォーミュラーカーで派手に横向いているのを見たことありませんが、これもヒルクライムならではの光景ですかね?サーキットレースではないので、型遅れレーシングカーでのヒルクライムっていうのも有りかもしれません。




 青山博一によるRC213V−Sのデモ走行も行われました。何でもRC213V−Sの公道走行は初だそうです。なんてったって車両価格は2千万超えらしいですから・・・いくら公道走行可能だとはいえ走らせるのは勇気がいるわな・・・恐らくコレクターズアイテムとしてガレージ保管される車両が殆どなんでしょうね きっと(苦笑) ホンダさんの粋な計らいにアッパレ!



サイドカー 【画像上】
 4輪と2輪が走れば3輪も・・・ということでサイドカーも疾走していきます。生でサイドカーの走行を見るのは初めてですが、パッセンジャーは長い後ろ髪からすると女性でしょうか?エスケープゾーンが無い公道で走行させるにはリスクがありそうだけど・・・と思っていたら案の定この後悲劇が(汗)



 
 いきなりの走行中止になり山に静けさが戻ってきました。暫くして・・本当に暫〜くして下の方から救急車が上ってくる音が聞こえてきます。でも中々近づいて来ないんだよね・・・いかに山深いところにいるか実感します。どうやら、係員によるとサイドカーがクラッシュした模様(汗) 救急車の後にはレスキューも続き、当然、警察車両も現場に向かいます。クローズとは言え公道ですから現場検証も必要なんでしょう!



 結局、残念ながら競技終了!となってしまいました(泣) 明日のイベントも行われるか不明とのこと・・・スタート地点で待機していた車両もゴール地点へと移動します。しかし、我々はシャトルバスが来ないと戻れないので、3時間ほどギャラリーコーナーで足止めを喰らいました(汗)




 やっとの思いでゴール地点に戻り、パドックをうろついてから帰路につくことに!画像はゴール地点からスタート地点に戻る様子ですが、このように途中にはフェンスに囲まれた観戦ポイントが幾つか設けられています。コース脇のノボリがヒルクライムらしい雰囲気を演出していますが、残念な終わり方だけに心なしか寂しく感じますね・・・





編集後記

 今回、初めてヒルクライムを観る機会に恵まれましたが、レベル的には、まだまだ海外には遥か及ばないといった印象でした。しかし、主催者は警察をはじめとして各所管行政庁と調整に苦労したことは容易に想像できます。とかく頭の固いお役所が町興しとしても協力しており、小諸市の勇気と懐の大きさに敬意を示すと共に、このようなイベントがもっと全国的に広がることを望んでいます。また、今回の事故で残念ながら土曜日は競技終了となりましたが、翌日曜日は無事開催されたようです。今後もこのようなイベントが続けられるためにもエントリー各者には事故を起こさないよう安全マージンを保って楽しんで頂ければと思います。







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