2015 レッドブル・エアレース in 幕張

 レッドブル・エアレースは2003年にレッドブルの企画で始まった国際航空連盟公認のレースで、空のF1と呼ばれています。2015年は全8戦で争われ、第二戦は初めて日本で開催されました。しかも、場所は地元幕張!となれば行くっきゃないでしょう!ということで、この度、日本初開催のエアレースに行って来ました。自衛隊の航空祭は何度も行ったことがありますが、初めてのタイムレースということで、どんな演技を見せてくれることでしょう!




5/16(土) 予選日
 予選の土曜日は生憎の雨模様です。でも、会場の幕張海浜公園は海浜幕張駅から歩いていけるからとっても便利です。途中、ホテルからは会場に向かう多数の人が出てきました。何でもホテルはどこも満室だとか? 海外から訪れている観戦客も見受けられました。

 ダフ屋やチケットを求めるカードを持った女の子もいましたが、チケット無しで訪れるなんて無謀な方がいるんですね・・・ 入場ゲートでは多数の人が並んでいます。飲食物・椅子は持ち込み禁止ということでしたが、殆どノーチェックで持ち込みし放題でしたね・・・以前、F1シンガポールGPではしっかりチェックされ、全て没収されましたから(泣) でも、椅子は他の人の観戦の邪魔になるのでNGだと思うんだけどなぁ・・・




 今回のチケットは予選のみCエリア7千円です。う〜ん、いい値段しますね・・・F1やモトGPでも、もっと安い気がします。入場後はリストバンドがチケットの代わりになりますが、再入場は不可だそうです。あまり意味ないな・・・因みに2日券の場合は、このリストバンドは外せないそうです。会場はご覧の通りただの砂浜ですが、レジャーシートも持ち込み禁止でした。まぁ、みんな持ち込んでいましたけど(苦笑)



 
 モナコのF1なんかもそうだけど、海上にはクルーザーが多数停泊していました。無論、規制エリア外で無料観戦ですけど、こういう方たちはレースを真剣に観る為ではなく、雰囲気を楽しみたいのだろう・・・真剣に観たいのなら、金には困っていないので30万のチケットでも買って観るだろうし・・・ 噂によると一番でかいクルーザーは上原さくらの元旦那建築足場屋の社長:青山氏のモノらしいです。



スタート&フィニッシュゲート 【画像上】
 スタート&フィニッシュゲートは海岸東側になります。このゲートを通過する場合は機体が水平でなくてはなりません。傾きが10度を超えたり、高度が高かったりするとペナルティが科せられ、通過速度も202ノット(時速374km)に制限されています。



マイケル・グーリアン
選手

 機体ナンバー99はアメリカのマイケル・グーリアン選手ですね! 真っ白な機体はEdga 540V2の型遅れです。米国北東部有数の航空学校を経営する一家に生まれ、父親は米国連邦航空局の調査官だそうです。




レッドブル

レッドブルエアーレースという位だから、やっぱレッドブルーカラーの機体がいいよね! この機体ナンバー91はイタリアのピーター・ベゼネイ選手です。機体はCorvusRacer540、
もう一機のレッドブルの機体はアメリカのカービー・チャンブリス選手のEdge540V3になります。
 機体からスモークは出ていないと+1秒のペナルティが課せられます。その他にもエアゲート通過時に機体が水平じゃなかった場合は+2秒、また機体が水平じゃなかった場合にも+2秒加算されタイムレースとはいえルールが定められています
 パイロン接触は+2秒の加算されますが、最大Gも定められており10Gを超えるとゴールとみなされず失格となってしまいます。室屋選手も決勝でいいタイムを記録しましたが、最大Gを超えてしまった為失格となってしまいました。



パイロン 【画像上】
 約高さ20mのパイロンはエアで膨らまされており、接触しても機体に損傷が生じないようになっています。今回の予選でも何回か接触してパイロンが萎んでいましたが、その度に復旧するボートが駆けつけて直していました。一体どうやって直しているのか不思議なくらい早業でした。交換しているようには見えなかったけど・・・台船の千葉の文字も日本開催っぽくていいよね(笑)




室屋義秀

 ファルケンのスポンサーが付いたシルバーの機体は唯一の日本人パイロットの室屋義秀選手です。大学のグライダー部出身で、その後はエアロバティック界のエースパイロットとして活躍した後、2009年からレッドブルエアレースに参戦しているだって、そんな昔から参戦していたなんて全く知りませんでした。



 機体には色々なスポンサーが付いていますが、カーレスやバイクレースとはちょっと異なっています。ガーミンはナビゲーションシステム、ハミルトンとブライトリングは時計で、パイロットウォッチなんかで有名な時計メーカーです。



マティアス・ドルダラー 【画像上】
 機体ナンバー21のドイツのマティアス・ドルダラー選手です。真っ白な機体はEdga 540V3の新型です。両親は航空学校を経営しており、初の単独飛行は14歳だそうです。



フアン・ベラルデ 【画像上】
 スペイン人パイロットのファン・ペラルデ選手です。父親は元B747のパイロッで、その影響でパイロットになったとか・・・スペインというとバイクレースが盛んなイメージですが、闘牛といい血の気多いので基本的にレースが好きなんですな きっと。



チャレンジャークラス 【画像上】
 エアレースにはマスタークラスとチャレンジャークラスがあります。マスタークラスがレギュラーパイロットなのに対してチャレンジャークラスは次世代のパイロットを育成するクラスになります。まぁ、前座レースみたいな感じですかね・・・(画像はチャレンジャークラスの機体)



 
 予選終了後は色々なアトラクションが行われました。ウェイクボードや最近流行のフライボードも行われていましたね!メイン会場前で行われていたので、かなり遠目にも拘わらず結構な高さまで浮き上がっているのが確認できます。また、千葉市協賛ということで、千葉市消防局のヘリによる救難訓練のデモストレーションも行いました。こんなヘリを2機も持っているなんて金持ちなんですなぁ千葉市は・・・



イベントエリア 【画像上】
 帰り支度をしてイベントエリアを巡ると、各種テントが並びレッドブル飲料なんかも販売されています。また、竜馬四重奏による演奏も行われていました。ヴァイオリン、小鼓、篠笛、津軽三味線といった異なる楽器による珍しいユニットです。



KTM & MINI 【画像上】
 レッドブルだけにKTMのレーサーも展示してあります。また。今回のイベントではミニ(BMW)が協賛されているらしく、そこいらじゅうにミニが展示してありました。個人的には現行ミニに興味はありませんが、レッドブルの広報車にも使われているくらいだから関係が深いのでしょう!



フリースタイルモトクロス 【画像上】
 レッドブルだけにフリースタイル・モトクロスも行われていました。空中でマシンから離れてまた戻ったり、とても人間業とは思えませんが、世の中、バイクに乗るのが上手い人っているんですね!大いに会場を盛り上げていました。



 その他にもヤマハがモーターボートやマリンジェットを展示していましたね!飛行機と船って関係ないような気がするけど、どっちも金持ちじゃないと買えないということでは共通か・・・飲食店も数多く出店されていますが、ピーク時は長蛇の列で買うのは至難の業だろう・・・




5/17(日) 決勝日
 レッドブル・エアレースの滑走路はどこにあるのでしょうか? 羽田や成田で小型機が離陸しているところなんて見たことないし、遠くから飛んできたら競技になりません。ということで、調べてみると浦安の護岸が臨時滑走路&ハンガーになっているんですね〜 ということで翌日の決勝日は臨時滑走路へ
 浦安市総合公園脇は仮設のハンガーが立ち並び活気に満ちています。しかも、無料で見学できるとあって多くの家族連れが訪れていました。欠点は駐車場が無いことで警察車両も警戒に当たっていましたが、バイクなら停めるところに困りませんから(笑)



 レース会場だけでなく、こちらにも多くの船が出ていました。しかも、昨日と異なり晴天のためジェットスキーも多かったですね!その中でもひときわ大きな波しぶきを上げて疾走するパワーボートもいました。また、ここは競技に向かう機体の滑走路としてだけでなく、撮影用のヘリの基地にもなっています。よって、競技の合間に戻って来たりしていましたね。



 
 臨時の滑走路だけに給油用のローリーや浦安市の消防車も待機していました。流石に競技用の機体だけに短い距離で離着陸できますが、よく国土交通省の航空局がこんな場所で許可したな・・・機体にも登録番号が確認できないことから特別に飛行を許可されたのでしょうか?まぁ、どっちにしろ頭の固い日本の役人がよく許可したもんだ!アッパレ




 飛行を終えた各パイロットがハンガーに戻ってきます。真っ白な機体に乗るのはアメリカのマイケル・グーリアン選手です。ハンガリー航空局のテストパイロット兼アエロバティック指導教官のイタリアのピーター・ベゼネイ選手
も確認できますね。ドイツのマティアス・ドルダラー選手は最後に手を振ってくれました。




編集後記

 今回、初めて日本で開催されたレッドブル・エアレースを観戦してみましたが、予選日は雨の予報にも拘らず降られることもなく、晴天の決勝日と違って涼しくて良かったのではと思います。肝心のレースですが、タイムレースなので順位が解らないので、テレビで見るのと比較して迫力が無い印象でした。ジェットエンジンみたいな音的迫力やスピード感も感じないしね・・・チケットもサーキットレースと比較して高価なことから、話のネタ的に一度行けばいいかという印象です。でも、こういうイベントは今後も続いて欲しいと思っていますので、来年も是非開催されることを願っています。ということで、機会があれば皆さんも一度くらいは観に行ってもいいかと思います。







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