‘88 富士1000kmレース&WEC in JAPAN
1988年に富士スピードウェイで行われた。全日本富士1000kmレースとWEC in JAPAN(世界スポーツプロトタイプレーシングカー選手権)の模様をご紹介してみたいと思います。このプロトタイプカーは今でこそ無くなってしまいましたが、当時はグループCとういカテゴリーで通称Cカーなんて呼ばれており、ル・マンの24時間耐久レース用マシンとして馴染み深いものでした。代表的な車種としては最も多く造られたポルシェ962Cで、ル・マン「サルトサーキット」の約6kmもの直線(ユノディエール)で394kmの最高速度を記録してたりするモンスターマシンでもあります。
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‘ 88全日本富士1000kmレース
おまずは富士1000kmレース(全日本スポーツプロトタイプカー選手権)の模様からご紹介しますが、全日本だけに参戦車両はトヨタ・日産・マツダの他、市販レーシングカーのポルシェ962Cが数多くのチームからエントリーされています。
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前座レース 【写真上】
前座レースはスターレット(EP71)とカローラレビン・トレノ(AE86)のレースです。ハチロクは2ドア車も走っていましたが、空力的には3ドアハッチバックの方が良く最高速が数キロ速いとか?でも、ラリーやジムカーナになるとボディ剛性の高い2ドアの方が好まれました。どっちも格好いいけどね(笑)
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レイトンハウス ポルシェ962C |
アドバンアルファ ポルシェ962C |
日石トラスト ポルシェ962C |
ロスマンズ ポルシェ962C |
スターティンググリッド 【写真上】
各車スターティンググリッドつきます。ポールポジションはタカキュー・TOYOTA88Cですかね? セカンドグリットにはレイトンハウスポルシェ962C、その次にアドバンアルファポルシェ962C、日産R88Cと続きます。画像には映っていませんが、マツダRX-7(SA22C)なんかも走ってたな・・・
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ミノルタ・TOYOTA 88C
トヨタのCカーのミノルタ・TOYOTA88Cです。この88Cは基本的には87Cと同じでエンジンは3S-GTの2.1リッター直列4気筒ターボエンジンです。トヨタのレーシングカーはみんなエンジンが3S-Gなんだよね・・・F3しかりGT選手権の80スープラしかり・・・この36号車のドライバーはMr.トムスの関谷正徳とジェフ・リースだっけかな・・ |
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タカキュー・TOYOTA 88C
もう一台のトヨタ88Cはタカキューがスポンサーです。そう言やぁ、昔はよくタカキューで洋服買ったっけ 最近タカキューって見かけないけどまだあるのかな? でもTOYOTAのスポンサーをしていた位だからこの頃が一番売れてたんだろうなぁ〜 カラーリングもミノルタブルーと対照的な黄色と黒が格好良かったです。 |
カルソニック日産・R88C
日産のCカーはR88Cでマーチ87Gのシャーシを改造し、3リッターV型8気筒のVRH30エンジンを載っけたマシンです。この頃は、自動車メーカーはF1よりル・マンを焦点にCカーの開発に熱心でしたね!やはり、ル・マンで勝つということは高性能と耐久性を兼ね備えるという印象が強いからでしょうか? カルソニックのドライバーは当然日本一早い男(早漏ではない!)・・・じゃなくて速い男の星野一義です。 |
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アドバンアルファ
ポルシェ962C
アドバンアルファ・ポルシェは駅前留学のNOVA・・・じゃなくてF1解説でお馴染みの森脇さんトコのノバエンジニアリングからの参戦で、ドライバーは大御所の高橋国光先生です。このアドバンカラーの962Cもいいよねぇ〜(byはるな愛) このアドバンカラーの962C(アルファじゃなくてタイサン)はその後のGT選手権でもバラスト積んで参戦してたっけ・・・何でもウェイトハンデは小錦二人分だったとか?? |
1・2コーナー 【写真上】
富士の1・2コーナーをランデブー走行する36号車ミノルタ・トヨタと37号車のタカキュー・トヨタ88Cです。この1コーナーの飛び込みでは数々の名勝負があったけど、一番思い出深いのは1977のF1GPのクラッシュだろう・・・ロニーピーターソンのタイレルP34に突っ込んだ若きし頃のジル・ビルヌーブの312T2・・・この事故によりその後、日本でF1が10年間開催されることはありませんでした。
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日産R88C
2コーナーを下るもう一台の32号車日産R88Cのドライバーは長谷見昌弘と鈴木亜久里組ですかね? 鈴木と言えば亜久里さんの他にも日産のドライバーとして宗男(新党大地)・・・じゃなくて利男なんてのもいたなぁ〜 画像のドライバーはメットから亜久里さんみたいです。 |
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2コーナー 【写真上】
同じく2コーナーを下るの赤いマシンはパーソンズ・日産R88Cでドライバーは和田孝夫ですかね? 紺色のマシンは東レ・サード・TOYOTA MC88Cかな・・・
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Bコーナー 【写真上】
Bコーナーに進入する各車です。かつてはこのBコーナーは存在せず高速のまま最終コーナーに飛び込んでいましたが、安全の為、減速させる目的でAコーナーと共に新設されました。Bコーナー進入のブレーキング競争では度々接触があったりします。
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FINISH 【写真上】
1000kmの長丁場を制したのはレイトンハウス・ポルシェ962Cのようです。2番手はアドバンアルファ・ポルシェ962Cで国さんの姿も確認出来ます。3位はオムロン・ポルシェ962Cですかね? いかにポルシェ962Cが安定して強いかを証明するようなレース結果でした。
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‘88 WEC in JAPAN (世界スポーツプロトタイプレーシングカー選手権)
引き続いて’88WEC in JAPANの模様です。富士1000kmは全日本耐久選手権ですが、このWEC in JAPANは世界耐久選手権になり、海外有名チームのジャガーやメルセデス、ポルシェといった自動車メーカー直系のワークスチームが参戦していることが、富士1000kmと異なっております。また、ドライバーもF1パイロットのステファン・ヨハンソンなんかも参戦しており全日本と異なり華やかな雰囲気があります。
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シルクカット ジャガーXJR-9 |
ザウバー・C9/メルセデス |
伊太利屋 日産R88C |
フロムエー ポルシェ962C |
オムロン ポルシェ962C |
メモレックス ポルシェ962C |
‘ 88インターTEC (国際ツーリングカー選手権) 【写真上】
各車スターティンググリッドつきます。ポールポジションはフロム・エーポルシェ962C セカンドグリットにはカルソニック・日産R88Cかな?、その次にザウバー・C9/メルセデス、シルクカット・ジャガーXJR-9と続きます。マツダは4ローターマシンで参戦しており、1991年に日本車として初めてルマンを制することなります。(チャージマツダ787B)
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ザウバー
C9/メルセデス
ザウバー・C9/メルセデスはメルセデス製の5リッターV8ツインターボのM117エンジンを搭載したマシンで、この時が日本に初来日となった。記憶によるとエンジン音はホンダのV4レーシングマシンのRVFのような音で、お世辞にも快音とは言えなかったような気がするのだが・・・ |
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オムロン・ポルシェ962C
昔はメインスタンドとインフィールドを結ぶメインストレート下のトンネル(といっても天井がメチャ低い土管のようなトンネルだったが・・)の上の土手を登るとメインストレートエンドを走行する車両をネット無しで目前に見ることが出来ました。
画像のオムロンポルシェ962Cは全日本参戦チームです。 |
ケンウッド・ポルシェ962C
画像はケンウッド・ポルシェ962Cですが、同じポルシェ962Cでも上のオムロンポルシェと比較するとリアウィングの形状が異なっています。日石トラストポルシェはリアタイヤがカバーされており、同じ962Cでもチームにより若干仕様が違うようです。 |
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日石トラスト・ポルシェ962C 【写真上】
メインストレートを駆け抜ける日石トラストポルシェ962Cです。リアタイヤのカバーははっきり言ってあまり格好良くないけど、画像的には懇親の一枚といった感じです。そういえばこの日石トラストポルシェのドライバーは南アフリカ出身のジョージ・フーシェという巨漢のレーサーで、まるで相撲取りのような体形でした。
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由良拓也 【写真下左】
シャバダ〜♪ ダバダ〜♪ シャバダ〜♪ ダバダ〜♪ ネスカフェ「ゴールドブレンド」のCMにも出演していたレーシングデザイナーの由良拓也氏です。ここ御殿場にムーンクラフトというレーシングカーデザイン会社を持つ「違いの解る男」の一人です。
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シルクカット・ジャガーXJR-9 【写真上右】
ピットアウトしていくのはジャガーワークスのシルクカットジャガーXJR-9で、エンジンは6.7リッターのV型12気筒です。NAの6.7リッターV12エンジンは大迫力なのですが、燃費的なことも考慮するとターボと大排気量NAとどっちが有利なんでしょう?
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ロスマンズポルシェ962C 【写真上】
Aコ−ナーを進入するのはロスマンズポルシェ962Cで、サイドマフラーから火を噴いてているトコが超カッコエエなぁ〜 ロスマンズといえばホンダワークスのNSRやRVFといったイメージが強いですが、4輪のスポンサーもしてたんだよね!このロスマンズポルシェは同じ962Cでもポルシェワークスのものです。
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ステファン・ヨハンソン 【写真上】
うぉぉぉぉ アーノルド・シュワルツネッガー・・・じゃなくてステファン・ヨハンソンです。ヨハンソンはF1ドライバーでもあり、マクラーレンTAGポルシェ時代にアラン・プロストのチームメイトでした。ヘルメットはショウエイユーザーで後頭部にはピーマンみたいな図柄が並んでいるのが特徴的です。
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ヘアピン 【写真上】
ヘアピンに進入してくる各車で、もっとも富士らしいアングルです。この時は確かプレス関係者専用の撮影台で撮ったような・・・昔は結構アバウトだったよね。このヘアピンでの思い出はというと、やはり1977のF1GPでのマリオアンドレッティのロータス78と高原のコジマ009の接触リタイヤかな・・・ってクラシュの思いでばっかりやな・・・
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ミノルタ
TOYOTA 88C-V
ヘアピンを走行するTOYOTA 88C-Vです。88C-Vは国産Cカー初のカーボンモノコックになり、エンジンも2.1リッターの3S-GTから新開発R32V、3.2リットルV型8気筒ターボになりました。直4の2.1リッターじゃいくらターボとはいえポルシェやジャガーに敵わないわな・・・燃費は良さそうだったけどね |
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FINISH 【写真上】
フィニッシュラインをトップで通過したのはシルクカット・ジャガーXJR-9です。流石、本場の耐久チームは強いです。2位には国内チームのオムロン・ポルシェ962Cが入ったみたいです。
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公式プログラム 【写真上】
'88全日本富士1000kmレースとWEC in JAPANの公式プログラムです。裏表紙の広告はブリヂストンのポテンザRE71GとRE61だったりして、管理人の最初の愛車ハチロクレビンにもRSワタナベのホイールにRE61Gを履かせてたっけな・・・最近はこの手のスポーツタイヤて売れてるんですかね? 当時はミニバン用のタイヤが発売されるとは思ってもみなかったけどね(苦笑)
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編集後記
今回はかつて国内やル・マンの耐久レースで活躍していたグループCのレースを紹介してみました。こうやって見ると箱車やF1と違った独特のフォルムのCカーも格好いいよね 2名乗車で走行するわけ無いのにレギュレーション上からか助手席もあったりしてさぁ〜 そう言えば昔、F1解説でお馴染みの川井ちゃんが、F1番組でどこぞの外人レーサー(マルティニだっけな・・・)の助手席に乗ってCカーで鈴鹿を走ってたっけ! 最初は余裕をかまして実況してたけど、スロ〜リ〜とドライバーに言った瞬間に全開走行になって! 川井ちゃんは1周も待たずにGで頭を支えられなくなり、首が取れかかった人形みたいになってたのには超〜笑ったけどね! 最後はピットインした瞬間に、ドライバーがファイヤァァ〜と叫びマシンから速攻逃げ出し、川井ちゃんはハーネス外せずに超焦ってたのもウケました(笑)勿論、ファイヤ〜は冗談だけどね! そんな訳で今回は懐かしのグループCカーのレース、富士1000km&WEC
in JAPANの模様をご紹介してみました。 |
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