‘ 86鈴鹿8時間耐久レース

 かつて夏のバイクイベントといえば北海道か鈴鹿8耐と相場は決まっていました。当時は世界GP(現モトGP)が日本で行われていなかったので、夏の鈴鹿8時間耐久レースは唯一日本で行われる世界選手権でした。よって世界で活躍する有名ライダーの走りを見られる日本で唯一のレースだったと思います。(菅生のTBCビッグロードレースなんぞもあったけどね!)毎年のように夏になるとバイク雑誌は北海道と8耐を特集し、管理人も例外なく夏の鈴鹿へと向かいました。そんな夏の祭典の懐かしい画像を紹介したいと思います。




ホンダRVF750
ワイン・ガードナー 【上】
ドミニク・サロン  【右】


 86年の鈴鹿8耐を制したのはホンダHRCのゼッケン#4ワイン・ガードナー&ドミニク・サロン組でした。この頃のガードナーとRVFはとても強くて、前年度も徳野とのペアで優勝しています。



ホンダRVF750

 ロスマンズホンダのゼッケン#1のRVFは公式プログラムがないので分かりませんがジェラルド・コードレイとパトリック・イゴア組みですかねぇ? このメットってレプリカじゃなくて普通のショウエイのラインナップにあったような気がするのだが・・・確か色違いの黒赤もあったような気がするが気のせいか?

ホンダRVF750

 ホンダワークスゼッケン#5は木下恵二とマルコム・キャンベル組です。スンマソン・・・マルコム・キャンベルはよく知りません・・・実は、管理人はV型エンジンの音が嫌いだったのだけれど、(好きな奴って聞いたことないが・・・)市販車のRC30はRVFにそっくりでカッコ良かったなぁ〜 その後400ccのNC30が出て有難みが無くなったけどね(苦笑) 




YZF750
平 忠彦       【上】
クリスチャン・サロン【左】


 資生堂テック21の平忠彦&クリスチャン・サロン組のYZFです。この頃はさぁ〜 レーサーと思えない男前の平さんが化粧品テック21のCMしててさぁ〜 ライダーなら誰でも憧れた訳さぁ〜 平さんがリタイヤしちゃうと「平さんかわいそう〜」とか言って女の子なんか泣いちゃうんだから・・・凄かったよね




YZF750
ケニー・ロバーツ  【上】
マイク・ボールドウィン 【左】
 

 王者キングケニーが復活して8耐に出た最後の雄姿です。管理人がケニーの走りを見たのはこの時が最初で最後になります。agvの鷲のメットも健在ですが、管理人的には鷲というより雲にしか見えないんだけどね(苦笑)



YZF750
塩森 俊修

平塚 庄治

 目玉のメットでお馴染みの塩森選手は当時はヤマハの若手ホープだったよね!この年は平忠彦&クリスチャン・サロン組とケニー・ロバーツ&マイク・ボールドウィン組がリタイヤしてしまったのでヤマハワークス勢の中でトップの4位でした。




スズキフランス
GSX-R750

 ススズキフランスのGSX-Rは市販車と同じカラーリングがカッコイイです。良く見るとキャリパーがフォークの前に付いていたり、キャリパーサポートが昔のカスタムバイクみたいで、こうやって見ると当時のレーサーより現在のストリートカスタムの方が質が高いかもしれませんね



ヨシムラスズキGSX-R750 辻本聡&ケビン・シュワンツ組

 ヨシムラのエースは辻本聡&ケビン・シュワンツ組のAMAスーパーバイクコンビです。この写真はヘアピンの進入で予選時のものなのでゼッケンに小さいアルファベットのT、つまりTカーだったりします。しかし、初期型GSX-Rの時代のヨシムラはカッコ良かったなぁ〜 このヨシムラカラーのクシタニのツナギも流行ったんだよね



浜松チームタイタン
スズキGSX-R750


 スズキ社内チームの浜松チームタイタンです。この時のGSX-Rは市販車の中では最も完成度が高かったのでプライベーター用のマシンとしてエントリー台数も多かったんだよね フレームだけ剛性の高いGSXーR1100用を使ったりしたりしてさぁ 初期型GSX-Rは管理人の最も好きなレーサーレプリカの一台だったりします。




モリワキCBX750
八代 俊二 【上】
宮城 光   【右】


 モリワキエンジニアリングは排気量が750ccになってからカワサキからホンダにスイッチしましたが、いかんせん空冷のCBX750ベースでは、いくらアルミフレームで武装しても最新の油冷GSX-Rや水冷RVF相手では歯が立たないといった感じで辛いレースをしいたげられることになりました。




パーソンズRG500γ
斉藤 仁   【上】
坂田 典聡 【左】


 月刊「オートバイ」のレギュラーコンビでプーマのメットとトロピカルヘルメットがカッコイイです。RG500γは市販車ベースですが、レーサーのRGBの部品が流用できるので比較的簡単に戦闘力を上げられますが、2ストの為に燃費面では不利なようで8耐の中では異色のマシンでした。



ケンツRG500γ
川島健三郎夫妻
 【右】


 ケンツの川島健三郎夫妻もRG500γで参戦です。カウルのオンザレースのステッカーが懐かしいです。オンザレースはカドヤのレーシングブランドで現在ではあまりレーシングスーツに力を入れていなようですが、当時はカドヤのツナギを愛用しているレーサーが沢山いました。



ツキギ GPz750R
 
 カワサキはワークス活動していなかったのでツキギのプライベーターマシンです。Ninjaカスタムのアップハンドルのスタイルはこのレーサーを真似たものですが、重量は200kgを超えており戦車と言われていました。一説によると車検時に重すぎて車重が計れなかったとか・・・当時のNinjaは前16インチ後18インチですが、このマシンは前後18インチに変更されています。Ninjaのカスタムと言えば前後17インチが定番ですが、前後18インチのダイマグにS1タイプのローターのNinjaもカッコイイと思うけどなぁ まぁもっとも前を18インチにしたのはタイヤの関係らしいけどね



ヘアピン 【画像下】
 
ヘアピンをクリヤーして行く各車です。一番後ろはドミニク・サロンですかね?今回の画像は全て予選またはフリー走行時のもので、決勝はというと暑さと人の多さでバックストレートの空いてる場所で昼寝してたっけ、レースを見るだけならテレビの方が断然いいけど、鈴鹿まで足を運ばせる何かが当時はあったんだよね イェ〜ス コォ〜ク イェ〜ス♪(by矢沢)



公式プログラム 【画像下】
 
当時の公式プログラムですが、エントリーリストを見ると懐かしい名前が並んでいますが、広告を見るのも当時の様子が分り面白いです。裏表紙はブリヂストンバトラックスの広告ですが世界初のサクト構造タイヤBT012がラインナップされてたりします。現在は特許が切れたせいか各社で同じような構造のタイヤがあるけどね(笑)


編集後記

 今年(2009年)の鈴鹿8耐はワークス勢の参戦が無くなり久しぶりにグリッド割れしたようである。景気低迷だけでなく若者のバイク離れもレースが盛り上がらない要因のひとつであり、今後レースが再び盛り上がる兆しは今のところ全く見えない。それどころかプリウス等の環境に優しいエコカーがバカ売れしており、スピードを追い求める時代は終わったのかもしれない。しかし、どんなに時代が変ってもあの熱い夏の祭典を私たちは忘れることは無いだろう。







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