1993レース・ド・ニッポン&1988ナイター9時間耐久レース

 今回ご紹介するのは筑波サーキットで行われた1993年のレース・ド・ニッポンと1988年の筑波フェスティバルナイター9時間耐久レースです。筑波サーキットは一周2kmちょっとの比較的短いサーキット(現在のコース2000)で、コース幅も狭いことから4輪のトップカテゴリーのレースは殆ど行われておらず、よって管理人の筑波サーキットでのレース観戦は殆どが二輪レースでした。今回はそんな筑波サーキットで観戦した数少ない4輪レースの模様をご紹介したいと思います。


 まずは、1993年のレース・ド・ニッポンからです。レース・ド・ニッポンは筑波サーキットで行われていた4輪レースの中では最もポピュラーなレースだったかもしれません。あの狭いコースをグループA仕様の500馬力以上のGTRが何台も走るのですから少々無理がある気がしなくもないですが、都心から最も近いサーキットということで観客数も多かったと思います。


日鉱共石スカイライン
GP1プラス


 グリーンのカラーリングが特徴的な日鉱共石スカイラインGTRを駆るのは飯田章選手です。日鉱共石(ジャパンエナジー)つまり最近まであったJOMOですが、個人的にはシエットGP1は好きなガソリンブランドで好んでよく入れていました。現在は新日本石油と統合して無くなっちゃったけど、ヨシムラもずっとJOMOのスポンサードを受けていたよね


HKSスカイライン&カルソニックスカイライン 【画像下】
 レース屋さんというよりはチューニングパーツメーカーという印象の強いHKSもこの頃はレース参戦していました。青いGTRはお馴染みカルソニックスカイラインですが、ドライバーは星野さんではなく景山正彦選手です。この頃はグリーンの日鉱共石と熾烈な争いを繰り広げていました。


ユニシアジェックス
スカイライン


 ユニシアジェックススカイラインの長谷見昌弘さんですね!この頃から大御所ドライバー達はスポンサーが殆ど決まっていたように思います。ハセミモータースポーツはユニシアジェクックス、ホシノインパルはカルソニック、チーム国光はアドバンみたいな(現在はレイブリックか・・・)レースでも若手に負けず劣らずの走りをしていました。


BPオイルトランピオGTR&FETスポーツGTR 【画像下】
 しかし、この2501cc以上で争われるDIVISION1は事実上32GTRのワンメイクだなぁ〜 まぁ、グループAのレギュレーションではスタンダードでのポテンシャルの高さが、そのまま結果に反映されるから仕方ないけど・・・はっきり言ってつまらんな(苦笑)


STPタイサンGTR

 このアドバンカラーのGTRはお決まりの高橋国光&土屋圭一コンビですな・・・GTRはそのポテンシャル高さと裏腹に輸出されていないことから、残念ながら海外のツーリングカーレースで活躍することはありませんでした。よって映画「ワイルドスピード」を観ても他の日本車は左ハンドルなのに対して34GTRだけは右ハンドルだったりします。


ダンロップコーナー〜80R 【画像下】
 ダンロップコーナーから80Rへ抜けていくGTR軍団です。この頃には既にMCコーナーはありましたが当然4輪では使用されません・・・しかし、大柄な大パワー車を走らせるにはコース幅が狭く、パッシングポイントも殆ど無いように思えます(汗)



BPアドバンM3&綜合警備M3 【画像下】
 DIVISION2は1601〜2500ccで争われるクラスですが、このクラスもDIVISION1同様に事実上BMWのM3のみで争われワンメイク化しています。このようにグループAの終盤ではメーカー同士の争いが無くなった結果、最終的にレース自体が消滅してしまいました。



出光モーション無限
シビック


 DIVISION3は1600cc以下の車両で争われるクラスで、ホンダ対トヨタ、シビック対レビンの争いでした。両車共に軽量コンパクトな車体に1600ccのツイカムエンジンを載せたFF車両で、このシビックは通称グランドシビックと呼ばれてた奴かな・・・当然ドライバーは中子修と岡田秀樹コンビです。


トムスレビン&ウェッズスポーツトラストレビン 【画像下】
 シビックのライバルのトヨタカローラレビン(AE101型)です。正直言ってFF車は興味ないんだよなぁ〜 レビンはAE92のFFになってから急に人気が無くなったよね(苦笑) 確かにこのクラスはパワー的にもFFの方が速いのでしょうが・・・36号車のドライバーは関谷さんです。


公式プログラム 【画像下】
 
公式プログラムの表紙は大迫力のカルソニックスカイラインです。これだけ見ると公式プログラムというよりはポスターのように見えますが、紛れも無く公式プログラムです。しかし、折り込まれていて開催日はページをめくらんと見えんな・・・(苦笑)




 結次にご紹介するのは1988年の筑波フェスティバルナイター9時間耐久レースです。このレースは真夏の夜にスタートして明方にゴールするという一風変ったレースです。まぁ、気分だけでもルマン24時間レースの夜間の部を演出したといったところですが、深夜レースだけに騒音対策から全車ノーマルマフラーだったりします(苦笑)


S字〜1ヘア 【画像下】
 
流石に夜間は露出不足から撮影が困難なことから写真は明け方のものばかりです(苦笑)っていうかずっと見ていてもつまんないし暑いので夜間は車の中で寝ていました。朝靄に煙るS字コーナーを抜けて1ヘアに進入してくる様子は幻想的ではあるけどね(苦笑)


ファルケンシビック

 公式プログラムが無いのでどのようなクラス分けになっているのかさっぱり分からんが、参加車両の写真を見ると1300cc〜2000ccまでの車両で争われているようです。画像のファルケンカラーのグランドシビックはフロントバンパーが壊れており夜間レースでの熾烈な争いの痕跡が窺えます。


岩城晃一&ギャランVR-4 【画像下】
 
この頃はバブル真っ盛りで芸能人のレース活動も盛んでした。屋根で観戦しているのは若き頃の岩城晃一さんで、その他にもノリピーなんかもレーシングチーム作って参戦してたっけ(笑) 画像上右はギャランVR4でブレーキローターが真っ赤に焼けているのが印象的でした。


1ヘア〜ダンロップコーナー 【画像下】
 
1ヘアを立ち上がってダンロップコーナーに向かう各車です。この後ろ姿はEP71スターレットとCRXかな? まぁ、正直言ってワンメイクレース用の車両ばっかりでつまんないわな・・・ぶっちゃけこのレースは観戦型ではなく参加型のレースのようです(苦笑)


ミラージュ&エンドレスCRX 【画像下】
 
画像上左は三菱のミラージュですかね? そう言やぁ〜昔はミラージュカップなるワンメイクレースも行われており、義丹ちゃん主演の映画「首都高トライヤル」に出ていた女優の岡安久美子なんかも参戦してたっけ(笑) 画像上右はブレーキパッドで有名なエンドレスのCRXですな・・・


表彰式 【画像下】
 
表彰式でのシャンパンシャワー! 耐久レースだけにチームワークが勝利の結果です。長い夜間のレースを制した達成感は走った者にしか分かんないだろうなぁ〜ってはっきり言って参加型のレースだけにつまんなかったな・・・ん〜残念!


編集後記

 今回は1993年のレース・ド・ニッポンと1988年の筑波フェスティバルナイター9時間耐久レースの模様をご紹介してみました。レース人気が低下して久しく経ちますが、昨今プロによる魅せるレースから参加型のレース、または走行会といったものが主流になってきているように感じます。筑波サーキットは全長が短くコース幅が狭いことから、4輪トップカテゴリーのレースの開催は難しいと思われますが、首都圏から最も近いサーキットですので、その立地条件を生かしたレースやイベントが今後開催されることに期待して、今回かつて盛り上がっていたレースの模様を紹介してみました。







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