テイストオブツクバ2010 神楽月の陣
 
11/7(日)に茨城県の筑波サーキットで行われたテイストオブツクバ(T・O・T)神楽月の陣を観戦してきました。このテイストオブツクバは主に鉄フレームの1970〜1980年代の車両で争われるレースで、以前はテイストオブフリーランス(T・O・F)としフリーランスプランニングが主催しておりましたが、現在は、筑波サーキットが主体となってテイストオブツクバとして行われています。草レースとしてはとても人気があり、有名カスタムショップではプロのレーサーを走らせたりもしており、とても旧車レースとは思えないくらいレベルが高い走りが観られます。それでは久々のT・O・Tに突撃です!



11/7(日)AM7:00 集合 【画像下左】
 朝7時に管理人宅に集合して出発です! いつもは車で行く筑波ですが、今回はIさんの提案でプチ原チャリツーリングも兼ねることからKDXの投入です。しかも、全員無線機持参ってかなり気合入っていますが、原チャリとはいえ久々にIさんとのツーリングだしね(笑) でも、Yさんは家のカブで参加って辛そうだな・・・
AM8:30 コンビニ休憩 【画像上右】
 いつもは、国道6号と294号線で行く筑波ですが、たまには変ったルートでということで江戸川の土手沿いに野田橋経由で向かいます。初めてのルートですが信号も渋滞もなくかなり使えます・・・がっ!帰りは野田橋手前でかなり渋滞していたので行きはヨイヨイ帰りが怖いといったルートです。



ZERO-1予選

 9時過ぎにサーキットに到着です。 Iさんが金曜日に前売りを購入しておいてくれたので一人3千円以下で入場することが出来ました。予選はもう既に始まっており、予選観戦の第一発目はZERO-1クラスからです。このクラスでは4スト750ccクラスと往年のビック2サイクルが走っており、予選タイムもトップは3秒台、ゼファー750でも6秒台ですから結構レベルの高いクラスです。
ZERO-1予選 【画像上】
 21番の平忠彦レプリカは格好イイよね!今でいうところのコスプレに近いのかもしれませんが、参加する方も観る方もこんな楽しみ方が出来るのがT・O・Tの良さです。ゼッケン1のRG500γも、当時はリズラカラーなんて無かったけど格好良くコーディネイトされています。まぁ、この辺はあまり堅苦しく考えないで格好良ければヨシとしましょう(笑)



モンスターエボリューション予選 【画像下】
 次の予選クラスはモンスターエボリューションで、モンスターの改造制限を緩くしたクラスですが、参加車両はXJR1200やゼファー1100といった比較的年式の新しい空冷マシンで占められています。ポールポジションは画像下のゼッケン45のXJR1200で予選タイムは2秒台だそうです。(スゲー!)
モンスターエボリューション予選 【画像上】
 以前参加したウィズミーの走行会でも走っていたゼッケン40の黄色いXJR1200も走っています。画像上右のゼッケン23はゼファー1100で、ZやCB、カタナといった車両が少ないのが個人的には残念です。以前のこのクラスは有名ショップのカスタムZが結構出走してたんだけどなぁ・・・



F-ZERO予選

 モンスターエボリューションの次はフォーミュラZERO 通称F-ZEROクラスです。このクラスは鉄フレームであれば年式不問の大排気量クラスです。よってAMAでエディーローソンも駆っていたFZ750も参戦しています。どうしてもカワサキ勢ばかりが目立つテイストですが、他社の参加も無ければ盛り上がりません。画像のゼッケン5番のFZは2秒台とまさにチーム名にふさわしい速さです。


F-ZERO予選 【画像下】
 鉄フレームで水冷大排気量車といえば何といってもやっぱニンジャGPz900Rだよなぁ〜 ニンジャ系のエンジンは互換性があるので、エンジンスワップやシリンダーヘッドが交換されたりすることが多いですが、このゼッケン19番はニンジャエンジンベースで好感がもてます。(っていうかF-ZEROはレギュレーションで交換不可)それでも3秒台出てますからやっぱウデだよなぁ〜
X4 & GS1200SS 【画像上】
 画像上左はテイストの中でも異色のマシンのX4です。とてもサーキット向きのディメンションとは思えないのですが、それでも6秒を切りそうなタイムです。画像上右のGS1200SSは鉄フレームなのでテイスト向きの車両だと思いますが参加は少ないです。でも以前、TG-RUNが江口さんのライディングで1分切ってたっけ!



モンスター予選

 最もテイストらしいクラスといえば何といってもこのモンスタークラスでしょう! 当時のAMAのイメージを色濃く残したクラスでエントリー台数も多く、唯一予選落ちがあります。(タイムにより2クラス分け)また、以前は装着義務の無かったアンダーカウルですが、現在は全クラスに装着が義務づけられています。雰囲気も大事ですが安全上仕方ないですね・・・


Z750FX 【画像下】
 角Z乗りで有名な宮川工業の宮川さんも走っています。もう随分前から走っているよねぇ〜 白いフロントフェンダーにゴールドの外装とケツ上げは昔から変わっていません。ダイトーのツナギもいい味だしてます! Zがここまでバンクして走ってるなんて超格好イイです。管理人もこんなに走れたらなぁ〜といつも感心してしまいます。


丸Z & Z1R 【画像下】
 
角Zだけじゃなく丸Zだって沢山走っており、画像下左の車両は真っ赤なタンクにダイマグのステッカーがイカしています。画像下右はアルミタンク仕様のZ1Rですかね?どうしても管理人の場合は角Zに目がいってしまうんだよなぁ〜 まぁ自身がMKU海苔ということもあるけど、年代的にも丸Zの世代じゃないしね(笑)



エディ・ローソン


 ゼッケン21のZ1000J(特攻の拓的に言えばジェーソンってやつね!)はAMAのエディ・ローソンの雰囲気満点で格好いいなぁ〜 しかも、チームグリーンならぬグリーンレーシングってチーム名がいいよね(笑) きっとこれを見たらエディも喜ぶはずで、テイストには必ずいなくてはならない一台です。


GS1000S & GS1100E 【画像下】
 
エディのZ1000Jが走っていればウェス・クーリーのGS1000Sも必要でしょう!というわけでGS1000S通称クーリーレプリカも走っています。でもゼッケン34番でメットもシュワンツレプリカだけどね(笑) 画像下右はカタナじゃなくてGS1100Eって、マニアックで結構いいかも・・・あと画像にはありませんがシャフトドライブのXJ750Eも走っていました。がんばれヤマハ!


CB750F

 ローソンレプリカとクーリーレプリカとくればスペンサーレプリカも必要でしょう!ということで格好イイCB750Fスペンサーレプリカも走っています。しかも速いんだよなぁ〜このゼッケン71番のCB!予選は5秒台のタイムで3番手です。ちなみにこのクラスのトップタイムはパワービルダーのZ1000Rで4秒台でした。なんか昔に比べて予選タイムが速くなってるような気がするな・・・



HEROUES予選 【画像下】
 ハーキュリーズというクラスだそうな・・・そんなクラスあったっけ? 何でも昨年新設されたクラスだそうで、鉄フレームならフレーム変更やエンジン換装もOKということらしい・・・そういや以前はF-ZERO EXTRAというクラスがあったと思うのですが、それとどう違うんだ? まぁ、なんにしろテイスト最速クラスがハーキュリーズということみたいです。
HEROUES予選 【画像上】
 テイスト最速クラスで鉄フレームなら何でもアリアリのようですが、スタンダードフレームにニンジャべースエンジンの車両も走っています。レギュレーション的にはF-ZEROクラスに合致すると思われますが、F-ZEROクラスは国際ライダーの参加が認めてられていないので、国際ライダーは必然的にハーキュリーズクラスになってしまうようです。



パドックエリア 【画像下】
 パドックエリアはとても草レースとは思えない賑わいです・・・ひょっとして全日本より観客数が多いのでは?と思ってしまいます。でもレースだけじゃなくパドックでマシンをディスプレイしたりするのもテイストの楽しみだったりして、参加車両を見ているだけでもカスタムの参考になったりします。


テクニカルガレージRUN 【画像下】
 テクニカルガレージRUNのテントでは杉本社長と江口選手がマシンを前に難しそうに打ち合わせをしていました。チーム名の義丹とは俳優の大鶴義丹さんのことで、テクニカルガレージのRUN のレーシングプロデューサーをしております。なお、杉本社長は一見怖そうに見えますが、話すととても優しく親切に相談にのってくれます。


ヨシムラ 【画像下】
 ヨシムラのブースではクーリーか坂田典聡が走らせていたようなカタナも展示してありました。また、東京ドレミの4本マフラーのZ1はヨシムラがAMAで走らせていた初期の頃のZ1を再現しており、モンスタークラスにエントリーしていました。しかもちゃんと予選通過(速いクラスね!)していましたからライダーのウデもいいのでしょう。


ストライカーTGナカガワ 【画像下】
 ストライカーのマフラーで有名なカラーズインターナショナルの社長の新さんも来ています。画像下右はニンジャ系エンジンチューンで有名なTGナカガワの中川社長ですが、その昔、雑誌の取材で箱根のヤギさんコーナーで一緒になったことがあります。有名なのに結構気さくだったりするんだよなぁ〜


ティピー
アウトドアデザイン

 ハイエースカスタムで有名なティピーアウトドアデザインのデモ車も展示してあります。バイクレースといえばトランポで、トランポといえばハイエースでしょう!でも、こんなに格好いいトランポでレースをしてる人は見たことないけどね(苦笑) 実は管理人のハイエースのフロントスポイラーはティピーアウトドアデザイン製だったりします。一般的なFRPじゃなくABS製なので割れ難くく大変お勧めです。



DOBAR-1決勝 【画像下】
 DOBAR-1は1980年までの車両で排気量は810cc以下、改造制限も比較的厳しいものとなっております。でも悲しいかな参加車両が少ないためかZERO-3クラスと混走です。画像はそんなDOBAR-1決勝でのCB750FOURですが、残念ながらMCコーナー立ち上がりで飛んでしまいました・・・バイクってこんなに宙を舞うんですね(怖)。



D1グランプリ

 隣りのコース1000ではD1グランプリが開催されているようです。インフィールドのMCコーナー前のスタンドからはバックストレート越しにコース1000を見ることができます。一度は観に行きたいと思っていたD1グランプリですが、接触コースアウトは当り前でコースはかなり傷みそうだな・・・でも、白煙を上げながら真横になって走る姿は超格好いいです。あんなにマシンコントロール出来たら楽しいだろうなぁ〜



モンスターエボリューション決勝 【画像下】
 ゼファー1100やXJR1200が幅を利かせているモンスターエボリューションクラスですが、Z系やカタナもちゃんと出走しています。画像下右のゼッケン55番のXJRは今回の優勝者ですが、1〜4位までをXJR1200が独占しており、5・6位がゼファー1100、7位が画像下左のゼッケン33番の1100カタナでした。


モンスター決勝 【画像下】
 テイストオブツクバのメインイベントのひとつであるモンスタークラスGr.Aの決勝です。スタート直後のMCコーナーを各車綺麗に立ち上がって行きます。エントラントにとっては年に2回の晴れ舞台ですから、半年間この日のために準備や練習を積んできた方も多いでしょう!


ホンダ勢 【画像下】
 カワサキのZ系が幅を利かせているモンスタークラスですが、ホンダ勢も頑張っています。このクラスのホンダ車といえばCB750・900・1100Fといった車両が定番ですが、CB750K【画像下右】といったマイナーな車両も走っていました。基本的にはFと同じですが、外装と4本マフラーが特徴的で昔は試験車両としてよく使われていました。


Z1000

 画像は千葉でロッズデザインというモーターサイクル向けのペイントショップを営んでいるZ1000の佐伯さんです。テイストでも活躍していますが、ブルーサンダースの新井さんやクラスフォーの石神さんなんかとデイトナまで遠征して好成績を残している方です。今のモンスタークラスのトップライダーであることは間違いありません、盆栽バイクの管理人とはエライ違いですなぁ〜


勝者! 【画像下】
 決勝はパワービルダーのZ1000R川島さんとブルーサンダースのMKU新井さんがデットヒートの末、なんと同着タイムでゴール!こんなことあるんですね(驚) 同着タイムでもトランスポンダーの設置位置によりゴール地点が前後しますから判定の結果、新井さんが優勝! もうウィニングランでのウィリーもお馴染みですね!



ライダーハウス宮島

 画像はハーキュリーズ決勝のライダーハウス宮島のZRX1100です。フレームはノジマエンジニアリングのNJ-2でモノサス化されています。以前のF-ZERO EXTRAはレギュレーションではフレームの大幅変更やエンジン換装は駄目だったみたいですが、暗黙の了解でオッケ オッケーになってたみたいです。まぁ、どこからがフレームの大幅変更になるかジャッジは難しいトコだけどね・・・


イエローコーン & アニーズ 【画像下】
 優勝請負人の長谷川選手はイエローコーンのドカッティ・デスモセビッチで参戦って、そっか鉄フレームなら何でもアリアリだからレギュレーション的にはOKなのかな? 車両価格的には反則っぽい気がしなくもないけどね(苦笑) 画像下右はスーパーモンエボのアニーズのZ1で、個人的にはスーパーモンエボにもっと頑張ってもらいたいです。



GPz1000RX

 日本一速いGPz1000RXといえばこの人でしょう! ウィリーも超上手くてバックストレートでは2ヘアの立ち上がりから最終コーナー手前までずぅ〜っとウィリーしたまま走って行ってしまいます。今回もレース終了後のウィリーを楽しみにしていましたが、残念ながらマシントラブルによるリタイヤでした。画像でも白煙を噴いているのが確認できますが、ブログによるとオイルバイパス管のクラックが原因だそうです。


TGナカガワ 【画像下】
 ニンジャ系エンジンチューニングで有名なトレーディングガレージナカガワのニンジャも参戦しています。フレームはニンジャのスタンダードっぽいですが、シリンダーヘッドは定番のGPz1100のものに交換しているみたいです。しかし、それにしても凄いバンク角だなぁ〜 ニンジャでもここまで速く走れるなんて流石はハーキュリーズ超レベルが高いです。


テクニカルガレージRUN

 千葉でスズキとヤマハのお店を営んでいるテクニカルガレージRUNです。 以前はGS1200SS通称「男のバイク」で鉄フレームとツインショックなのに1分切りを達成し、現在はマシンをバンディットにチェンジして更なるタイムアップを狙っています。まぁ、管理人が高校生の頃は全日本500ccクラスで、まだMCコーナーが無かったにも関わらず、平忠彦が唯一1分切って興奮してたけど・・・ね(苦笑)


パワービルダー

 ハーキュリーズの勝者はパワービルダーの山根選手です。予選では59秒台を出すもの惜しくもフロントローで、決勝は序盤に2ヘア立ち上がりでとっちらかって8位まで順位を落とすものの、58秒台の驚異的なファステストラップ叩き出してトップを捉え、このまま2位で終わってしまうのか?と思った最終ラップの最終コーナーで抜くなんて・・・ドラマチック過ぎます。



編集後記

 さて今回は久しぶりのテイストオブツクバでしたが。(スーパーモンエボが盛り上がってた頃は来てたんだけどね)、やっぱりテイストは面白いなぁ〜と思いました。全日本に参戦しているプロのレーサーの方々には大変申し訳ないのですが、最近は観るレースより魅せるレース、または参加型のレースが主体になってきており、現代の最新の技術で走らせる最速のレースもとてもハイレベルで面白いのでしょうが、一般人の自分達には非現実的過ぎるので、普段我々が街乗りで使用している車両や、30年以上も昔のバイクがどこまで速く走れるかという方が馴染み易いように思います。まぁ、タイム的には一般人の街乗りバイクレベルを逸脱してるけどね(苦笑) もし、まだ一度も観たことが無いという方は、スーパースポーツでなくてもここまで速く走れるというのを、テイストオブツクバで確認してみては如何でしょうか? きっと世界が変わるはずで、腕に自信があるという方は観るだけでなく参加してみるのも面白いかと思います。
 なお、今回は管理人の独断と偏見によりエントラントの中から勝手にピックアップして掲載させて戴きましたが、もしこれをご覧になっているエントラント関係者の方で画像データーが欲しいという方いましたら無償にて提供いたします。
(あくまで素人が撮った画像なのでピンボケ、手振れはご愛嬌としてご了承下さい。なお、掲載画像は画像処理しておりますので原画とは異なります。)







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