インディ・ジャパン・300マイル 2010
 
9/19(日)に栃木県のツインリンクモテギのスーパースピードウェイ(1.5マイル・オーバルコース)で行われたインディ・ジャパン・300マイルを初めて観に行ってきました。インディカー・シリーズは主に北米を転戦して行われる、アメリカで最も人気のあるフォーミュラーカーレースで、通常のサーキットコース以外にも、市街地コースや飛行場の滑走路と誘導路を組み合わせたコースなんかもあって、いかにも自由の国アメリカらしい発想のコース設定です。しかし、アメリカンモータースポーツと言えば何と言ってもオーバールコースで、日本ではあまり馴染みの薄いコースレイアウトですが、サーキット全域が見渡せてレース状況が一目瞭然で、いかにもアメリカ人らしい単純明快なレースです。



9/19(日)AM8:30 道の駅もてぎ 【画像下】
 いつもは、水戸ICから行くモテギですが、ICの出口渋滞を避けるために北関東自動車道の友部ICで降りて「道の駅もてぎ」を目指します。道の駅ではこ〜んな気合の入ったデコトラがいました。しかし、箱には窓もあるし中は部屋になっているようで、デコトラ風キャンピングカーみたいです。8ナンバー登録すればデコレーションも合法ですかね? 箱扉の裏には柳沢真吾の写真が貼られていました。


シャトルバス

 雨のレース程つまらないものはないので・・・っていうかオーバルの場合は雨天中止だし・・よって天気予報をみて金曜の前売最終日にチケット購入です。がっ!ファミリーチケット\14,000(大人2名と子供2名と駐車券)が売り切れ! 単独駐車券も売り切れです。しかし、無料場外駐車場が用意してあり、シャトルバス代(大人のみ往復\500)の方が駐車券(\2,000)より安く済みます。ちなみに前売自由席は大人\6,000、子供\500です。



レイブリックNSX 【画像下左】
 
昨年でスーパーGTを引退したレイブリックNSXも展示してありました。このNSXはただ展示してあるだけでなく、ドライバーズシートに座ることも出来ました。でも、車内にはロールゲージが張り巡らされていて、車に乗るというよりジャングルジムに乗り込むみたいなんだよね(笑)
SUNOCOフォーミュラーニッポン 【画像上右】
 SUNOCOのフォーミュラーニッポンのマシンも展示してありましたが、SUNOCOは来年からインディカーの公式燃料となります。インディの燃料は日本では馴染みの薄いアルコール燃料(エタノール)で出火しても炎が見えないのが特徴です。何でも日本の酒税の課税対象になることからガソリンを混ぜて非アルコール飲料にしてるんだと(驚)



ホンダRC211V

 流石、ホンダのホームコースだけにRC211Vも展示してあり、跨ることも出来るなんてホンダさん太っ腹です。これが、バイクイベントだったら長蛇の列でしょうが、そこはインディであまり人気はないようです(ラッキー!)。ポジションは意外にも窮屈では無く、こんなので一回くらいサーキット走行してみたいもんです(笑)


シボレー・コルベット 【画像下】
 アメリカンレースなので、こんなカスタムカーコンテストも行われています。アメ車といえば何といってもコルベットでしょう!・・・という訳で、こんなビンテージコルベットも出展していました。【画像下左】は初期型のC1型で、【画像下右】のリトラクタブルのタイプはC2型のようです。


マスタング&エルカミーノ 【画像下】
 【画像下左】の初期型マスタングは映画「スローナブギにしてくれ」を思い出すなぁ〜
Want you〜♪ 俺〜のぉ肩をぉ〜♪ 抱きし〜めぇてくれ〜♪ (by南佳孝)
そういや劇中で古尾谷雅人はスーパーホークVに乗ってたっけな・・・
【画像下右】はセダンの後ろが荷台になったスタイルが特徴的なエルカミーノです。


アメリカ雑貨&伊藤麻衣子 【画像下】
 アメリカ雑貨の店なんかも出店していて見ているだけでも楽しいです。そんな出店が並ぶ通りを散策していると・・・伊藤麻衣子を発見っ!「笙子ぉ〜 お前に逢いたかったぜぇ〜!」(by東京流星会会長 松村雄基) 「不良少女と呼ばれて」より
さぁ♪ Nevr never never never♪ Nevr never never never♪(by MIE)


武藤英紀ブース&ニューマンハース 【画像下】
 武藤英紀は築地の魚河岸のセガレらしいですが、レースの拠点がアメリカのせいかあまり馴染みがありません!しかし、地元凱旋で専用グッズブースが設けられていました。武藤英紀が所属するニューマン・ハースレーシングではマシンと記念撮影が出来ました。ニューマン・ハースのニューマンとはポール・ニューマンのことだよぉ〜ん!


KVレーシング&フェイスペインティング 【画像下】
 無料のフェイスペインティングがあったので初めてフェイス・ペインティングをしてみました。よくサッカーのサポーターがやっていますが、手書きではなくプラモのデカールのように水で濡らして貼り付けます。佐藤琢磨が所属するKVレーシングでもマシンと記念撮影が出来てインディは太っ腹だぁ〜


小暮卓史&伊沢拓也 【画像下】
 スーパーGTのドライバー小暮卓史(ウイダー ホンダ レーシング)と伊沢拓也(チーム国光)も来ていました。実はスーパーGT第7戦の富士が、台風9号により小山町の周辺道路が被害を受けたことから開催中止になり、復興を目的としたチャリティーイベントの為にトークショーに来てくれたようです。


スーパー耐久

 スーパー耐久はモテギのオーバルコースに無理やりシケインを作ったレイアウトで行われるそうです。これは、エスケープゾーンの無いオーバールコースではマシンに衝撃吸収帯を設けなければならないのだが、市販車ベースでは設けられないのでシケインで速度を落とすのだそうです。(今回はシケインが無いので低速デモ走行のみ)


出場ドライバー一覧 



アメリカ合衆国国歌斉唱

 スタート前に場内全員で起立脱帽してアメリカ合衆国国歌を聴いていると、ここは紛れも無く日本の片田舎にも関わらず、目を閉じるとインディアナポリス・モーター・スピードウェイの観客席に立っているような気になります。国歌が終わると同時に空を切り裂く音がして航空自衛隊松島基地所属のF-2支援戦闘機が現れました。


スタート 【画像下】
 インディカーのスタートは、F1のような静止状態からのスタート(スタンディング方式)ではなく、先導車によるローリングスタートです。マシンもダラーラ製のシャシーにホンダ3.5リッターV8自然吸気エンジン、ファイヤーストーン(ブリヂストン)タイヤのイコールコンディションで争われます。しかしコーナリングスピードは尋常じゃないな・・・はっきり言って頭イカれてます。


エリオ・カストロネベス

 予選1位は名門Teamペンスキーのブラジル人ドライバーのカストロネベスです。誰だぁ〜スカトロネベスとか言ってる奴はぁ? エリオはインディ500(まぁF1でいうトコのモナコGPみたいなもんか・・・)で3勝している実力の持ち主でもあります。でもシリーズランキングでは意外にもチャンピオンにはなったことないんだよなぁ〜


ダリオ・フランキッティ 【画像下】
 予選2位はターゲット・チップ・ガナッシレーシングの英国人ドライバーのダリオ・フランキッティです。インディカーと言えば、この真っ赤なターゲットカラーを思い出す方も多いかと思いますが、過去にはF1に参戦していたファン・パブロ・モントーヤも在籍していました。ちなみにダリオは2007年のシリーズチャンピオンです。



ダニカ・パトリック

 米国人女性ドライバーのダニカ・パトリックです。女性ドライバーというと実力より話題性と思われがちですが、ダニカはインディ初参戦の年にルーキーとして最多のポールポジションを3回獲っており、2008年のインディ・ジャパンでは優勝もしている実力者でもあります。ちなみにスタイル・ルックス共にイケてます(笑)。


トニー・カナーン 【画像下】
 このセブン・イレブンカラーのインディカーも格好イイよね(笑) ドライバーはアンドレッティ・オートスポーツのブラジル人ドライバーのトニー・カンーンで、2004年のシリーズチャンピオンでもあります。カナーンは同じブラジル人のF1で活躍しているルーベンス・バリチェロと大の仲良しで、お互いのヘルメットを交換してレースに出場したこともあるそうです。


シモーナ・デ・シルベストロ&ポール・トレーシー 【画像下】
 【画像下左】のシモーナ・デ・シルベストロはスイス人女性ドライバーで、ダニカパトリックとミルカ・デュノーと共に、女性3人でインディ・ジャパンに参戦です。【画像下右】はカナダ人ドライバーのポール・トレーシーでトレイシー・ローズとちゃうぞぉ〜!


火花 【画像下】
 第2ターンにはギャップがあるようで、レコードラインを外れると腹を擦るみたいで派手に火花が散っています。そういえば、昔のF1も火花散らして走ってたっけな・・・擦ってもいいようにマグネシウムのスリ板を装着してたみたいだけど、現在はレギュレーションにより擦らないようにしているようです。


クラッシュ&ドクターヘリ 【画像下】
 当然、腹を勢いよく擦ればハンドリングに影響を及ぼす訳で・・・リアを派手に路面に打ち付ければ当然リアタイヤのグリップを失い、テールスライドしてコンクリートウォールに一直線です!この第2ターンでの速度は300km超ですから・・・その速度で激突すれば当然ドクターヘリで病院送りです。


レスキュー 【画像下】
 インディのレスキューの動きはとても迅速です。この辺の迅速な対応は国内サーキットのコースマーシャルも見習うべき事項です。しかも、国内のマーシャルと違って車やウェアの格好いいこと! 格好が決まれば自ずと動きも身につくといったところですかね! まぁ管理人の場合は格好だけだけどね(苦笑)


イエローコーション 【画像下】
 オーバルコースはクラッシュ等でレースに支障が生じるとペースカーの先導によるイエローコーションになります。この間に給油やタイヤ交換を行うと周回速度が遅いので有利となり、各チームの作戦や駆け引きが見られます。また、オーバルコースではタイヤの外径も曲がり易いように左右異なっていたりしますが、左右間違えて装着して曲がらなくなったりしてね(笑)


マルコ・アンドレッティ&ロジャー安川 【画像下】
 【画像下左】はマルコ・アンドレッティで父親はCART(’91シリーズチャンピオン)やF1ドライバーだったマイケル・アンドレッティです。マイケルの親父もF1とインディーチャンピオンのマリオ・アンドレッティですから3世代続くレーサーファミリーです。【画像下右】は日系アメリカ人ドライバーのロジャー安川です。


佐藤琢磨

 スーパーアグリが撤退してF1のシートを失った佐藤琢磨ですが、今年からはインディーカーシリーズに参戦です。高校時代は自転車競技でインターハイ優勝、大学は早稲田大学に進学したものの休学してレーシングスクールに入校した異端児ですが、その後、ヨーロッパに渡ったのは運転免許取消で国内競技に出られなかった為らしい・・・その辺のノリは管理人と変らんな・・



武藤英紀

 武藤英紀は管理人的にはあまり馴染みの薄いドライバーですが、中学卒業後にイギリスに留学しレース活動を続けるものの、思ったような結果を残せず帰国、国内のF3やフォーミューニッポン、スーパーGTを経験した後、渡米してインディーカー・シリーズに参戦して、表彰台にも何度か上がった経験のあるドライバーです。


レース結果 【画像下】
 レース終盤にアウトからロジャー安川を抜くダリオ・フランキッティです。レースの結果はというと、1位カストロ・ネベス(Teamペンスキー)、2位ダリオ・フランキッティ(ターゲット)、3位ウィル・パワー(Teamペンスキー)とペンスキー勢が強いですなぁ〜 ちなみに佐藤琢磨は12位、武藤英紀は14位、ロジャー安川20位でした。


中野真矢&ロジャー安川 【画像下】
 元モトGPライダーの中野真矢も来ていました。中野真矢はモトGPのPRプロデューサーをしており、今回は10/3(日)にモテギで決勝が行われるモトGP第14戦日本グランプリのPRをしていました。その後は、日本人ドライバー3人によるトークショーが行われ、ロジャー安川も来てくれました。


武藤英紀&佐藤琢磨 【画像下】
 レース後にも関わらず武藤英紀と佐藤琢磨も来てくれました。こういうフレンドリーなサービスはF1では中々見られない思うのですが、こういうアットホームなファンサービスを大切にしているのがインディの特徴で、予選前日の金曜日はフレンドシップデーとなっています。



編集後記

 今回初めてモテギで行われたインディ・ジャパン・300マイルを観戦してきましたが、このレースは1998年からモテギで行われており(当時はCARTだった)、もうかれこれ十年以上続いています。ツインリンクモテギの営業開始が1987年ですから、国内唯一の本格的オーバルコースとしてはインディカーを走らせなきゃ存在価値が無いので、毎年開催しているといったところでしょうか? まぁ、現在はエンジンもホンダのワンメイクだしね(苦笑) しかし、国内で本場アメリカのレースを見られる機会は中々ないし、ピット裏の出店やイベント・展示関係も国内レースとは違った雰囲気で、身近にアメリカンレースの空気を味合うことが出来ます。個人的にはあまりオーバルコースのレースは興味が無いのですが、たまにはアメリカンなオーバルコースのレースもいいかと思います。また、機会があれば是非観に行きたいと思いますが、サーキットコースでのインディーカーの走りも見てみたいです。







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